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謎の不気味

 ―学校に着いた。

今日は心地よい風が吹いていて

良い気持ちの朝だった。

下ろしていた髪がふわっとそよ風にあおがれた。

私は中学校に進級して1ヶ月が経ち馴れ馴れしくなった。

でも今日はいつもと違う教室に入ったのかと思った...

‘’転入生が来たのだ‘’

とある漫画やドラマではこうゆータイミングでイケメンが来て―

っていう展開の恋愛があるあるだが予想通りに正反対だった。

‘’彼女は謎に包まれていて‘’クラスの誰1人も話しかけていない。

私は由利亜と顔を合わせ以心伝心したかのように

同じタイミングで席に着いた。



ようやく地獄という授業を終わらせ休み時間になった。

私は「時空丸明莉(じくまるあかり)」と呼ばれた転入生が気になった。

よく見ると首には小さな時計を下げていて

静かにカーテンの近くの窓によっかかり

そよ風から短い髪の毛があおがれた。

 「ねえ,由利亜...」


由利亜は首をかしげるかのように寄り添って来た。

 「あの...明莉ちゃんって子
  時計のネックレス付けてるけど何か秘密でもあるのかなぁ...」


 「そんなぁ...優乃から話しかけてみれば?」


 「いやぁ...あんな不気味な空間にはしゃげて話しかけられる?」


―優乃が明莉に近づいたときだった...

時間が止まった頃は。

 
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