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発言が空想へ

―私の‘’ドクドク‘’とした心拍数が明莉ちゃんに聞こえているか
 不安だった。

 「うん。大原優乃です...」


なぜ私が同級生相手に敬語で接しているのか。

なぜ転入したばかりの子に怯えているのか

どうしようもなく不可解だった。

 「優乃ちゃん。今何が起こってるか理解できてる?」


 「今,...って?」


 「やっぱ優乃ちゃん空気読めないのかしら?周りを見てごらん。
  もしかして優乃ちゃん緊張してる?
  いつもいる由利亜ちゃんって子もフリーズしてるわよ。」


 「え...ナニコレ...何が起こってるか教えて。」


優乃はこれが夢なのかと言えるほど不可能なことがあり,とまどう...

 「優乃ちゃん私の時計のネックレスを拝見したでしょ?
  これで私は時を止めることができるの。
  これがあればその他同然できるわ。
  ‘’時‘’が私を指名している...
  まぁ整理すると時をかけたり戻したり...
  ということができるっていう意味よ。」


 「じゃあ。私が意味もなく言った‘’時をかける少女‘’
  は本当ってこと?実際に存在することだったってこと?」


明莉が転入生ということを忘れていくらでも質問しかける。

 「...つまりそうだったってことね。」


―時間がすでに戻っていった。
 
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