慈愛のケモノ
好きな食べ物を頭の中で思い浮かべる。色々あるけど、一番ってなんだろう。
「じゃあ甘いのと辛いのだと?」
「甘いのですかね」
「冷たいのと温かいのだと?」
「冷たい方……」
「じゃあジェラート、何食べたい?」
デザートメニューが別にあったらしく、遠月さんがそれを広げて見せてくる。
しかもジェラートの種類が豊富。
その字面を追うだけでもわくわくしてしまって、メニューの上を視線が行ったり来たり。
「何と何で迷ってんの?」
「ミルクとピスタチオとバナナオレオで」
「三つか。全部頼もう」
笑われたと思ったら、もう店員さんを捕まえて注文していた。