強引な副社長の婚前指南~偽りの極甘同居が始まります~
ここは名古屋で両親もいないのだから、ふたりが恋人同士だとアピールする必要はない。それなのにこんなふうに手を繋ぐなんて、八雲さんは一体何を考えているの?
心を探るかのように、手を引かれながら彼の横顔を窺ってみる。でもやっぱり横顔を見てるだけじゃ、八雲さんの本意を知ることはできなくて。
しばらく、このままで──。
何故か勝手に緩む顔を引き締めると、少し前を歩く八雲さんの歩幅に少し小走り気味に自分の歩幅を合わせた。
改札を出ると長いコンコースを抜け、駅前からタクシーに乗り込む。途中で泊まるホテルに寄って荷物を預け軽く昼食を取ると、『ショコラティエ煌月』に向かった。
店は車で一時間ほど行った閑静な住宅街の一角にあって、真っ白な外壁に赤い屋根が目印だ。
「名古屋に来るのは一年半ぶりです」
「そうなのか。その時は何をしに名古屋へ?」
八雲さんは足を組み、私に優しい目を向ける。心臓が小さな音を立て慌てて目を逸らすと、窓の外を見る。
心を探るかのように、手を引かれながら彼の横顔を窺ってみる。でもやっぱり横顔を見てるだけじゃ、八雲さんの本意を知ることはできなくて。
しばらく、このままで──。
何故か勝手に緩む顔を引き締めると、少し前を歩く八雲さんの歩幅に少し小走り気味に自分の歩幅を合わせた。
改札を出ると長いコンコースを抜け、駅前からタクシーに乗り込む。途中で泊まるホテルに寄って荷物を預け軽く昼食を取ると、『ショコラティエ煌月』に向かった。
店は車で一時間ほど行った閑静な住宅街の一角にあって、真っ白な外壁に赤い屋根が目印だ。
「名古屋に来るのは一年半ぶりです」
「そうなのか。その時は何をしに名古屋へ?」
八雲さんは足を組み、私に優しい目を向ける。心臓が小さな音を立て慌てて目を逸らすと、窓の外を見る。