強引な副社長の婚前指南~偽りの極甘同居が始まります~
「友達と旅行です。でも目的は、もうひとつあってですね」
バッグから資料を取り出すと、ショコラティエ煌月の記事を指差した。
「これ雑誌のくり抜きなんですけど。二年ほど前にこの記事を見て、どうしても行きたくてですね。尊敬しているというか、いわゆるミーハー気分ってやつです」
「煌月がイケメンだからか……ふ~ん」
あれ? なんか急に、機嫌悪そうな表情になってるんですけど。何か私、八雲さんの気に障るようなこと言ったかしら。
確かにここに載っている煌月さんはカッコいいけれど、理由はそれだけじゃない。
彼のチョコレートの対する気持ち。
美味しいものを老若男女、子どもからお年寄りまで、多くの人に食べてほしい──。
この記事からはその思いが溢れていて、私利私欲に走らないその姿勢に心惹かれた。
それは価格にも現れていて。原材料は厳選して良いものを使っているのに、チョコレートひとつの値段は驚くほど安い。
そう言えば……。
「八雲さんは煌月さんとお知り合いと言ってましたけど、どんな関係で……」
「教えない」
「え?」
「芳奈には教えない」
教えないって……。八雲さん唇を尖らせて、まだ怒ってる? こういうところは子供っぽいというか、可愛いというか……。
バッグから資料を取り出すと、ショコラティエ煌月の記事を指差した。
「これ雑誌のくり抜きなんですけど。二年ほど前にこの記事を見て、どうしても行きたくてですね。尊敬しているというか、いわゆるミーハー気分ってやつです」
「煌月がイケメンだからか……ふ~ん」
あれ? なんか急に、機嫌悪そうな表情になってるんですけど。何か私、八雲さんの気に障るようなこと言ったかしら。
確かにここに載っている煌月さんはカッコいいけれど、理由はそれだけじゃない。
彼のチョコレートの対する気持ち。
美味しいものを老若男女、子どもからお年寄りまで、多くの人に食べてほしい──。
この記事からはその思いが溢れていて、私利私欲に走らないその姿勢に心惹かれた。
それは価格にも現れていて。原材料は厳選して良いものを使っているのに、チョコレートひとつの値段は驚くほど安い。
そう言えば……。
「八雲さんは煌月さんとお知り合いと言ってましたけど、どんな関係で……」
「教えない」
「え?」
「芳奈には教えない」
教えないって……。八雲さん唇を尖らせて、まだ怒ってる? こういうところは子供っぽいというか、可愛いというか……。