強引な副社長の婚前指南~偽りの極甘同居が始まります~
バッグの中をゴソゴソ探り、手のひらサイズの小さな箱を取り出す。スライドさせて中身を一粒摘むと、それを八雲さんの口元に運ぶ。
「何?」
「疲れてるときは甘いものがいいんです。はい、口を開けてください」
最初こそ私の迫力に怯む八雲さんも、観念したのかおずおずと口を開く。瞬間、ポイッとそれを放り込むと指先で彼の唇を閉じた。
「チョコレート……」
「そうです。チョコレートは健康の万能薬とも言います」
「今から煌月のところに行くのにチョコレートって。ホント、芳奈は面白いよな」
八雲さんは苦笑して、チョコレートをもう一粒頬張る。八雲さんの口から“面白い”の言葉が出るときは、機嫌のいい証拠。何を怒っていたのかはわからないけれど、作戦は成功したみたいだ。
「それはもちろん煌月さんのチョコレートよりは……ですけど、これはこれで美味しいです」
私もひとつ食べると、とろける甘さに頬を押さえる。
「う~ん。やっぱりチョコレートは美味しい」
今日は煌月さんのところへ行くからバッグに忍ばせるかどうか迷ったけれど、持ってきてよかった。そう心の中で思うと、笑顔で窓の外を見る八雲さんの横顔を見つめた。
「何?」
「疲れてるときは甘いものがいいんです。はい、口を開けてください」
最初こそ私の迫力に怯む八雲さんも、観念したのかおずおずと口を開く。瞬間、ポイッとそれを放り込むと指先で彼の唇を閉じた。
「チョコレート……」
「そうです。チョコレートは健康の万能薬とも言います」
「今から煌月のところに行くのにチョコレートって。ホント、芳奈は面白いよな」
八雲さんは苦笑して、チョコレートをもう一粒頬張る。八雲さんの口から“面白い”の言葉が出るときは、機嫌のいい証拠。何を怒っていたのかはわからないけれど、作戦は成功したみたいだ。
「それはもちろん煌月さんのチョコレートよりは……ですけど、これはこれで美味しいです」
私もひとつ食べると、とろける甘さに頬を押さえる。
「う~ん。やっぱりチョコレートは美味しい」
今日は煌月さんのところへ行くからバッグに忍ばせるかどうか迷ったけれど、持ってきてよかった。そう心の中で思うと、笑顔で窓の外を見る八雲さんの横顔を見つめた。