どんなきみもだいすき

 そして

 大の家族とみいの家族は校門で別れた。


 『みいちゃん』

 呼ばれたほうを向く。

 『えみちゃん』

 えみちゃんは一人で校門前に立っていた。

 えみは、みいの家族に軽く頭を下げた。


 『うわぁー…お人形さんみたいにみいのお母さんも可愛いですね』

 えみは目をキラキラさせて言った。

 『ふふっ。嬉しいわ。あなたは?』

 『橘えみです。よろしくお願いします』


 『えみちゃん、すごく綺麗ね』

 『あぁ。これからもっと綺麗な女性になるだろうな』

 『…………』


 お父さんも言った。

 お兄ちゃんは無言。

 えみは照れていた。
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