俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
『都築家の跡取りではなくひとりの男として自立し成功するまで、綾花ちゃんに会うことは許さない』という父の言葉を守り、俺は都築グループを辞め会社を立ち上げた。
 その会社を必死に成長させ軌道に乗せ、ようやく認めてもらえた。

 がむしゃらに働いてきた二年間を思い返す。
 きっかけは綾花との結婚を認めてもらうためだったけれど、今では会社が自分の生きがいになっていた。

 会社を通してたくさんの人の役に立ちたい。
 もっと社会貢献したい。そう強く思うようになった。

 渚沙はカウンターに頬杖をつき、俺を眺めながらグラスをかたむける。

「会社を立ち上げて二年で株式上場の目処が立つところまで持って行っちゃうんだから、貴士は綾花のことになると執着心がすごいわよね」
「俺をからかうのはいいけど、綾花によけいなことを言うなよ」
< 138 / 297 >

この作品をシェア

pagetop