俺様社長と<期間限定>婚前同居～極上御曹司から溺愛を頂戴しました～

　平安時代の貴族をルーツに持ち政治家や芸術家、名門大学の教授など著名人を数多く輩出してきた我が葛西家。
　対して江戸時代末期に貿易会社を興し、車や船などの製造業からエネルギー、インフラ、金融業まで、ありとあらゆる事業を網羅する大財閥の都築家。

　昔から交流はあったそうだけど、父の代からその関係が密になった。
　私の父と貴士さんのお父様が大学の同期で大親友だったからだ。

　名家で生まれ似たような境遇で育ったふたりは意気投合し、将来結婚して子供が生まれたら結婚させようと約束を交わしたそうだ。

　それから数年後、都築家にはひとりの息子が、葛西家にはふたりの娘が誕生した。

　それが私より四歳年上の貴士さんと、私の姉・渚沙。
　そして、ふたりから少し年が離れて生まれた私だ。両家の交流は結婚してからも続き、私たち姉妹と貴士さんは幼馴染として育った。