俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
「あと二週間で綾花に俺と結婚したいって言わせるために、とことん口説くから覚悟しろ」

 今でも彼の言動に振り回されてドキドキしっぱなしなのに、これ以上口説かれるなんて、絶対に心臓が止まる……!

 貴士さんの宣戦布告に、私は心の中で悲鳴を上げた。
 






 

 我が家の居間でいつものように、貴士さんとふたりで朝食を食べる。

 貴士さんの腕の中で目を覚ました私は、冷たい水でじゃぶじゃぶと顔を洗い、なんとかいつも通りの冷静な自分を取り戻した。

 いや、必死に仮面をかぶってなんとか平静を装っているだけで、心の中はひどく動揺したままだけど。

「東京は、どうでした?」

 朝食を終え、デザートにと洗ったイチゴがのったお皿を差し出しながらたずねると、貴士さんはうなずき説明をしてくれる。

「今、新しい事業をはじめる準備をしているんだ。その打ち合わせに行ってきた」
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