俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
 灰桜色の着物が大きくはだけ、中に着ている長襦袢がさらされる。

 このままじゃ、全部脱がされてしまう……!

 着物を脱がしていく貴士さんに、私はあせる。
 慌てて着物の前を掻き合わせて襦袢を隠そうとすると、その手を掴まれた。

「興味があるのは、着物じゃなくて中身だ」

 耳元でささやいた貴士さんは、襦袢の衿に手をかけ袷を左右に開く。
 鎖骨や肩、胸元まであらわになった。彼に見られていると思うと、肌が赤く染まる。

 恥ずかしさと緊張で瞳がうるんでいく。
 すると彼がため息をついた。

「綺麗だな」
「そんなこと……」

 彼のつぶやきに首を左右に振る。
 こんな乱れた姿が綺麗なわけない。

「艶やかって、こういうことを言うんだろうな」

 欲の滲む声で熱っぽくささやかれ、私の体も熱くなった。

 貴士さんは私の首元に唇を落とす。
 その柔らかな感触に、勝手に体がソファの上で跳ねる。
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