俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
 祖父は苦しそうに胸を上下させながら、『あの家は全て、任せる』と私に言った。
 その約束を、簡単にやぶることはできない。

 そう考えていると、貴士さんが私を見つめてたずねてきた。

「ほかに、俺との結婚をためらう理由はあるか?」
「ほかには……、んっ」

 考えようとしたけれど、貴士さんにキスをされてそれどころじゃなくなってしまう。

「まっ、待ってください……。こんなにキスをされたら、考えられなくなっちゃう……っ」

 私の苦情に、貴士さんはにやりと色っぽく唇を持ち上げた。
 そしてキスが深くなる。

 柔らかい舌に上あごをそっとなぞられると、ぞくぞくした痺れが走り体から力が抜けていった。

 もう何度もキスをしているから、貴士さんは私の弱点を見抜いてる。
 気持ちいいところを絶妙にくすぐり、ゆるんだ私の舌を甘噛みする。

「や……。んっ」

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