俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
 そして私を見下ろしながら、ひとつふたつと自分のシャツのボタンをはずした。
 開いた襟元から男らしい首筋と鎖骨が見えた。

 ベスト姿の貴士さんがかっこよすぎて、心臓が止まる……っ。

 心の中で叫びながらじたばたしているうちに、貴士さんは私の服を脱がしていく。
 気付けば下着姿にされていた。

 私がシーツの中に隠れようとすると、「おいで」と腕を引かれた。

 ベッドに腰かけた貴士さんの膝の上で、向かい合うように座らされる。
 スーツ姿の彼のかっこよさと、自分だけが下着姿という恥ずかしさに、どうしていいのかわからなくて目元がうるむ。

 すると、貴士さんは私の目元に短いキスを落とした。
 私の髪をなでながら、額やまぶたやほほに、何度も優しく口づけをする。

「愛してるよ、綾花」

 とろけるような甘い声でささやかれ、体の奥がきゅんとしめつけられた。

「私も、愛しています」

< 287 / 297 >

この作品をシェア

pagetop