俺様社長と<期間限定>婚前同居～極上御曹司から溺愛を頂戴しました～

　自宅で教室を開き小学生の生徒さんを預かっているからには、保護者からの信頼がゆらぐのは困る。

　閉鎖的なこの田舎町で変な憶測が流れる前に、自ら近所の人たちと交流し自分の身元を明かした貴士さん。
　もしかしたら、私のことを考えて行動してくれたのかもしれない。

「俺は認めないからな！」

　そのとき突然不機嫌な声が響き、振り返ると肩を怒らせた斗真くんがいた。

「言っておくけど、俺のほうが早く綾花先生にプロポーズしたんだからな！」

　鼻息を荒くする斗真くんに、女の子たちは一斉攻撃をはじめる。

「なに言ってんの斗真。あんたがこのイケメンに勝てるわけがないでしょ」
「身の程を知れ」
「あと五十センチ身長が伸びてから出直してきな」
「ぐぅ……っ！」

　容赦ない言葉に、斗真くんはなにも言い返せず頬を膨らませる。
　すると、貴士さんは女の子たちをなだめるように口を開いた。