Last note〜バタフライ編
三澄家の食卓が、賑やかになった。

青山「そういえば、陰松家の別荘の屋根、すっかり綺麗に改築されましたね。」

マキ「こんな使い方、初めてしたよ…。
私は、"陰"のタイプで、使い方に悩んでたから…。」

あげは達は、美味しそうに食事を進めている。
マキさんの話を聞いたミキさんが、口を開いた。

三澄「昔は……古い特性保持者法のせいで、良く逃げ回ったものです。
でも、ある年に法が改正されて、マキの安全が保障されてから…私たちにも平和が訪れました。」

三澄さんのその話で、
青山は胸が熱くなった……。

フォークをとめ、溢れてくる涙を堪えた。

マキ「どうしたんですか?!
何か……嫌な話でしたでしょうか?」

青山「いえ……こんな、こんな事もあるんだって。嬉しくて。//」

三澄「……青山さん?」

青山「実は、"Breath"の特性保持者とあったのは、今回が初めてじゃないんです。」

マキ「!」

青山「俺がまだ、刑事になりたての頃、
ある事件で出逢ったのが最初でした。」

三澄「だから…私が初めて"陽"の治療をした時も、そんなに驚かなかったんですね。」

青山「むしろ、感動しました。
また会えるなんて嬉しくて。」

マキ「それで?その事件で会った人達はどうなったの!?」

青山「今は2人とも、一緒に幸せに暮らしてますよ。
あの事件がきっかけで、改正されたから。
だから…時を経て、三澄さん達も幸せを確保できていて…ほんとに……わっ!?//」

三澄さんが、青山を頭から抱きしめた。
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