Last note〜バタフライ編
青山「せめて…田辺さんのあの、戦闘スタイルの特徴さえ掴めれば…!」

青山も、田辺さんの独特なリズムに気づいている。
そして、ドアのそばで脚をしっかり踏みしめた。

青山(大丈夫…烏丸は簡単に殺られるような奴じゃない!)

目を閉じて、意識を集中させた。

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家の匂い…。

こわれた木のドアの匂い…。

青山(もっと、深くまで……!)

その時、手に温もりを感じた。

隣を見ると、2階から降りてきたあげはがいた。

あげは「一緒に探そう?」

青山「あげはちゃん…うんっ!」

もっと……深く、深くまで…。

あげはは、さっきのタオルも握りしめていた。

あげは「………もっと、深く…。」

ひらりと、青山のビジョンにも、

黒い蝶が 視えた…。


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ー"足の使い方は、こうだ…!"

ダンっと道場を踏みしめる素足。

若い頃の田辺さんが訓練をしている姿が視えた…。

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あげは・青山「「………はっ!!」」

顔を見合わせた2人。

青山「烏丸ぁー!そいつの手足の動き方を見ろー!!」

烏丸「!?」

田辺「むっ!?…あやつ気づいたか!」

烏丸は繰り出される技に、動体視力を研ぎ澄まし観察した。

烏丸「…へぇ。そうゆう事か!」
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