(短編)初恋オムライス
彼はそう言って優しく笑ってくれた。


やっぱり、優しいな。あっくんは。


さすがは、フロアのバイトリーダーだけあってどんなに忙しくても全てのテーブルに目が行き届いているようだ。


特に慣れない私を、よく見てくれていてとても心強い。


やっぱり、あっくんて頭もカンもいいんだろうな。
そのスマートな仕事ぶりには感心させられるばかりだ。


「あっくんて、凄いね。ほんとに完璧な人だなって思う」


「まさか、俺なんてまだまだ。仕事だって2年以上やってるから慣れてるだけだよ」


「だって人間的にも完璧なんだもん」


「人間的って……」


あっくんが照れたように笑うから、なおも続けた。


「うん、イケメンだし頭もいいし優しいしそれに」

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