(短編)初恋オムライス

ドキドキしている帰り道

(ドキドキしている帰り道)


数日後、その日は後片付けや掃除に手間取っていていつもよりも帰りが遅くなってしまった。


お店を出たところで、高校の制服に着替えたあっくんが誰かを待っているみたいに壁にもたれて本を読んでいた。


あ、制服姿もカッコいいな。もしかしたらミナさんを待っているのかな?


「くるみちゃん」


「あっくん、おつかれ様。ミナさんならまだ中にいたよ」


「え?そう。くるみちゃん、一緒に帰ろうか」


ミナさんを待っていたんじゃなかったのかな。


「俺がミナを?違うよ。くるみちゃんを待ってたんだ。今日はいつもよりも遅くなったから駅まで送って行こうかと思って」

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