最後の夜
「お前でもそんな事気にするんだな」
「当たり前でしょ?女だもん。」

当たり障りない会話、慣れた雰囲気。

さっきまであんなに荒れていた事も遠い過去にさせるような空気は、きっと友達だから作れるものだと実感する。

親や兄弟や、はたまた恋人では作り得ないもの。

創祐が隣にいてくれるだけで和んでしまうのだから不思議。

「創祐もホストやってるなら外見気にするでしょ?」
「当たり前だろ。」
「それと同じだよ。」

ホストとカウンターレディ。

子供の頃には考えてもいなかった、そんな世界に足を踏み入れた私達。
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