陽点  心の中の太陽

巡回のたびに 気軽に 話し掛けてくれるけど。


だからといって 私は 富永さんを 意識したことは なかった。




「はい。とにかく 入金だけは、と思って。後は 開店の後でも できるから。」


「篠田さん 仕事できるから。助かるよ。でも 朝、1人は キツイよね。やっぱり 学生は 無責任だなあ。」



そんなことを 話しながら 富永さんは テキパキと 手を動かす。




開店前に すっかり 準備が整った店内。


「さすが 富永さんですね。いつもより 全然 早い。」



私が 感嘆の声を上げると 嬉しそうに ニコっと笑った。




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