竜王様、ごはんの時間です!~グータラOLが転生したら、最強料理人!?~
「食材を冷やして保存する箱です」
「ふうん。それはお前の故郷のものか?」
「はい、そうです。とっても便利なんですよ! というのもですねぇ──」
「バーガンディー殿。そんな小娘の話を真に受けない方がよろしいですよ。なにせこの娘は──」
 出ました、お小言執事のフォーンさん。もはやフォーンさんのお小言が始まったら耳を閉じる仕様に進化しちゃったもんね。というのは置いといて。フォーンさんは私が冷蔵庫のよさを語ろうとしたのを遮りやがりました。それに、私が気に食わないならいい加減、賄いを食べにくるのやめてもらえませんかね? あまり嫌みばっかり言っていると、お酢でもぶっ込んでやるわよ。
 まったく。フォーンさんってばまだ三十代半ばだというのに(マゼンタ情報)、竜王様に対する勝手なプレッシャーとか、使用人たちへのお小言とかばっかりなので、年齢以上に老けて見えます。
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