最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
絢斗が、そんなことを……


「総支配人に、ホテルに入社した時の希望に満ち溢れた気持ちを忘れたのか? って言われてハッとした。私、それからずっと考えてた……一花に腹が立っても、悔しくても、同じホテルに入ったのは……一花と2人でお客様に喜んでもらえるように頑張ろうって……いっつも励まし合ってきたからだって。私にも純粋な夢があったからだって……」


嬉しいよ、萌佳。


私も、同じだよ。


一緒に夢を語ってた、あの頃が本当に楽しかったから――


「萌佳、ごめんね。私、萌佳がずっと抱えてたもの……全然気づいてなくて……」


「当たり前だよ。私が勝手にひがんでただけなんだから。一花がみんなに好かれるのは、一花に魅力があるからなのに。私は……本当にひどいこと言ったり、悪魔みたいに醜い心で一花を恨んだりした。どうかしてたと思う……情けないし恥ずかしいよ」


「ううん、萌佳の気持ちにもっと寄り添うべきだったのに、最近は、私、総支配人と一緒に住んだりして、自分のことしか見えてなかったかも知れない。そのせいで萌佳は……さっきみたいな男と……本当にごめん」


「一花。謝るのは私。私、一花にひどいことした」
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