最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
嘘……綺麗な名前?


そんな風に言ってくれた人、初めてだ。


ずっと子どもっぽくて好きじゃなかった名前を、総支配人は一瞬で「好きな名前」に変えてくれた。


ちょっと、泣きそうだよ。


「はい、ありがとうございます。総支配人、優しいんですね」


「違うだろ?」


「え?……あ、あっ、すみません。あ、絢斗……」


ダメだ、本当、全然慣れないよ。


「一花には、俺以外に呼び捨てにする男がいるのか?」


え……? 唐突な質問に驚いてしまった。


それに、そんな潤んだ瞳で私を見ないで。


自信のない顔、あんまり見てほしくないのに。


化粧とか落ちてないかなって、いろいろ心配になってしまう。


「あの、呼び捨てで呼ぶような、そんな人はいませんけど……」


「じゃあ、彼氏はいないってことだな」


た、確かにいないけど……ちょっと決めつけ過ぎてない?


私は、思わず苦笑いした。


そのまま食事が進み、一通り食べきった時、総支配人が言った。
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