最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
「一花、この後、俺のマンションで話そう。行くぞ」


「あ、えっ!? ちょ、ちょっと待って下さい」


俺のマンションってどういうこと?


お会計を済ませ、どんどん先にいこうとする総支配人。


この人の強引さに戸惑いは隠しきれないけど、とにかく遅れないように必死に着いていった。


右と左の分かれ道のところまできて、


「あの、私のマンションはあっちなんですけど……」


と、指をさしながら言うと、


「誰が帰っていいって言った? 俺のマンションはこっちだ」


何のためらいもない感じで私の手をサッと握って、総支配人は、私のマンションとは逆の方向に強引に引っ張っていった。


ちょ、ちょっと待ってよ。


私、総支配人と手を繋いでる?!


こんなの嘘みたいだよ。


すごく強引で……どうしたらいいのか困ってしまう。


でも……でも不思議。


私の手を引きながらすぐ前を歩くあなたの後ろ姿に、何だかドキドキが止まらなくて。
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