最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
「好きなんだ、松下さんのことが。だから一緒にいたい。それが君に仕事を依頼した理由。俺にとって……何よりも特別な……ね」


「……」


驚き過ぎて声が出ない。


「松下さん、何か言ってくれない?」


「あ、あの、もしかして、私、工藤様にずっとからかわれてるんですか?」


お客様に失礼かとは思ったけど、真意を確かめておきたかった。


「まさか。俺はフィクションの作家だけど、本当の自分は……そんな器用じゃない。からかうなんて絶対にないよ。俺は……本気で君のことを……」


工藤様の手が私の頬をなでる。


大きな手のひら、細くて長い指。


眼鏡の奥にあるあまりにも魅惑的な瞳が、まるで獲物を狙うかのように私を捕らえた。


ゾクッとする、やっぱり少し怖いよ。


工藤様はとても魅力的な男性、もちろん嫌いじゃない。


でも、この人の全てを受け入れるには、私は女として……きっとまだまだ未熟過ぎる。
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