それつけたの、俺だよ?-六花の恋ー【完】【番外編2完】
「へ? んー、……………?」
カッコいい……? えーと……。
悩んでいると、玲哉くんが小首をかしげた。
「……父さん見てそういう反応は初めて見たよ」
「いや、玲哉くんに似てるなあとは思ったんだけど、……玲哉くんはカッコいいと思うんだけどね? ……あれかな。わたし恋愛捨ててたからか、カッコいいとか思った人いないんだ。だからそういう感覚が鈍っているのかも……って、なんで笑うの」
玲哉くんが小さくぷっと噴き出している。
なんですかその反応は。
「いや、ごめん。じゃあ俺は?」
「………天使?」
「……そういう反応も初めてだ。でも、うんそっか」
玲哉くんは、そっかーと繰り返す。
あ、でも。
「司くんと雪村くんは王子って言われてぴったりだなあって思ってたけど」
ぴくっと玲哉くんの肩が揺れた。
「それって……司由羽と雪村景?」
「そう――って、あの?」
間近に玲哉くんの顔があった。
え、どうなされた?