それつけたの、俺だよ?-六花の恋ー【完】【番外編2完】
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「びっくりしたねー」
「のんびり言ってるけど、お父さん来るって知ってたの?」
玲哉くんが家に帰るのを見送るという名目でわたしも一緒に家を出て、近くの自販機が並んだあたりで話していた。
あれから、玲哉くんのお父さんは用があるとすぐに帰った。
うちのお父さんはその登場にびびっていたけど帰られてからは平常心に戻ったのか、怒ったりびびったりもしなかった。
玲哉くんのお父さんが来るようにしてくれたのは玲哉くんのお母さんで、もとはうちのお母さんが玲哉くんのお母さんに相談したからだと、お母さんから聞いた。
だからお母さんは和室に入らずにいたんだ。
「千波ちゃんが父さんをそう呼ぶと、もう千波ちゃんのお父さんでもあるみたいだね」
「………! い、いや! そういう意味では――」
「そういう意味でいいんだよ」
う! わたしが勝てない微笑! 玲哉くんはすぐにその微笑みを引っ込めて、真剣な顔で見て来た。
「……もしかしてだけど、父さんをカッコいいとか思った?」
「びっくりしたねー」
「のんびり言ってるけど、お父さん来るって知ってたの?」
玲哉くんが家に帰るのを見送るという名目でわたしも一緒に家を出て、近くの自販機が並んだあたりで話していた。
あれから、玲哉くんのお父さんは用があるとすぐに帰った。
うちのお父さんはその登場にびびっていたけど帰られてからは平常心に戻ったのか、怒ったりびびったりもしなかった。
玲哉くんのお父さんが来るようにしてくれたのは玲哉くんのお母さんで、もとはうちのお母さんが玲哉くんのお母さんに相談したからだと、お母さんから聞いた。
だからお母さんは和室に入らずにいたんだ。
「千波ちゃんが父さんをそう呼ぶと、もう千波ちゃんのお父さんでもあるみたいだね」
「………! い、いや! そういう意味では――」
「そういう意味でいいんだよ」
う! わたしが勝てない微笑! 玲哉くんはすぐにその微笑みを引っ込めて、真剣な顔で見て来た。
「……もしかしてだけど、父さんをカッコいいとか思った?」