イケメン男子と疑似恋愛⁉︎


放課後になっても止まない雨。

教室の窓から見ると、滝のように打ち付ける雨の音が強くて「…帰りたくない。」なんて呟いてしまう私。


「そういえば結衣。今日は三浦くんと話さないの?」

「え?だってこの雨だし…」


さすがにいつも話している校舎裏は、この雨のせいでびっしょりだろうから、まず話すのは無理だよね。


「じゃあ、もう帰るつもり?」

「そうだけど……」

「三浦くん待ってたらどうするの?」


えっ……

この雨の中?


「待ってるはずないじゃん。だって外はこんなに土砂降りなんだよ?」


窓の外を指差して「ほら、ね?」と同意を求める私。

どう考えても、この雨の中待っているはずがない。

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