イケメン男子と疑似恋愛⁉︎


「仮に結衣がこのまま待ってて三浦くんが、ずーっといつもの場所で待ってたらどうするの?」

「え、だから、この雨の中待ってる方がおかしいんじゃ……」


……え?

いや、まさかね……?

いつも私たちが話している校舎裏のベンチには、屋根なんか存在していなくて、雨を遮るものなんか一つもない。

そんなところで待つとなれば、傘をさして待つくらい。

……でも、どう考えてもそんなことする人はいないよね。


「結衣さー、こういうときこそ連絡するべきなんじゃない?」

「………あっ!」


そうだった!

私、向葵くんと連絡先交換したんだった。


それに今気づくと「遅すぎるでしょ」と苦笑いをした奈央ちゃん。

< 173 / 335 >

この作品をシェア

pagetop