イケメン男子と疑似恋愛⁉︎


───────…

散々、問い詰められた私は、放課後になった頃には、ぐったりと机の上で項垂れる。


『三浦くんとはどういう関係?』
『どうして一緒にいるの?』
『二人って付き合ってるの?』


一人に答え終わると、また次の子が現れて問い詰められる──を繰り返した私の精神的体力はゼロに近かった。


「ちょっと結衣ー、大丈夫?」

「……無理っぽい」

「まあ、あれだけ問い詰められたらそうなるだろうね」


私の頭を撫でながら苦笑いする奈央ちゃん。

……いつもより奈央ちゃんが優しく感じる。

そう思うのは、私に元気がないからなのだろうか。


「あの三浦くんだからねえ。一緒にいたら嫌でも目立つだろうね」

「……だよねぇ」

< 53 / 335 >

この作品をシェア

pagetop