こんな溺愛、きいてない!
遥先輩のおまじないが
強烈すぎて、

半分意識を失ったまま

ずるずると引きずらるようにして
スタジオへと連れていかれた。


撮影が開始して、
あちらこちらから光るフラッシュに
固まっていると
本郷社長の声が響く。


「凛花ちゃん、
顔、真っ赤だけど大丈夫?」


「は、はいっ!」


「でもね、その感じ、すごくいい。
すごく色っぽい!

恋してる感じがよく出てる!
そのままいきましょ」


過激な遥先輩のおまじないに
呆然としている間に

撮影は終わってしまった。


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