こんな溺愛、きいてない!
「あ、そういえば、

凛花のくちのなか、

卵焼きの味がして、
なんか、エロかった」


……はい?


「さっき、屋上でしたキスのこと。
もう忘れたのかよ?」


廊下を行き交う人々が足を止め、

教室にいるクラスメートが
遠慮もなく、こっちを見ていますが?


それ、気づいてて言ってるの?

ちょっと頭、おかしいのかな?


「そ、そういうこと、教室の前で
言わないでっ! 誤解されるでしょ!!」


遥先輩の耳元で
小声で必死に抗議する。


ただでさえ、
猛烈に注目されてるのにっ。


「誤解じゃなくて、事実だし。
つうか、俺だって不安定だし」


「どこが不安定なの!
安定の暴挙!」


「めちゃくちゃ不安定だし。

今すぐ、ここでキスしてくれなかったら、
2年の教室に戻れないくらい不安定」


「いいから、
さっさと自分の教室に帰れ!」


「はいはい、
凛花ちゃんは、照れ屋だからなー」


爽やかに笑いながら
ヒラヒラと手を振る遥先輩を

全力で睨みつけた。


やっぱり全然、可愛くない!

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