医者の彼女
和弥「…何でバレたんだろう…ってか?」

「えっ⁉︎…」

和弥「顔にかいてある」

「うそ…」

和弥「昨日、お前が会った常田先生は俺の上司。
薬の処方箋みて主治医が俺だとわかって、
連絡をもらった。」

「でも…どうして回数まで…?」

和弥さんは迷いなく回数を指摘した。
いくら昨日の人が和弥さんの上司とはいえ、
流石に回数まで把握できているものだろうか。

私が聞くと、説明してくれた。

新規の患者は、情報共有の為にカンファレンスをして
主治医の基本的治療方針などを他の先生たちに
説明するらしい。

発作などで別の医師が対応してもスムーズに処置が
できるようにしているんだとか。

そのカンファレンスがまさに昨日。
私が入院できないことを伝えた上で、
受診条件を出した、と和弥さんが他の先生に
伝えたから。短期間の間に薬が減ってるのを
おかしいと思って、連絡をしたってことらしい。

ついでに言うと、お酒も飲んでたから
服薬の再指導が必要だと。

和弥「…たく、そもそも薬飲んでるくせに
酒飲むとか、あり得ないからな。
俺が怒られたっつーの。…もう一度ちゃんという、
しばらくはお酒禁止。次はマジで入院させるからな。
…で、いつ使った?」

「病院行った…次の日…の夜、です」

和弥「はぁ…なんか俺の方が頭痛くなってきた…。
とりあえず診察するぞ。」

診察が終わると。

和弥「今日はもう薬飲んだ?」

「いえ、まだ…」

和弥「…ネブライザーしとくか。」

そう言って手を引かれ機械の前に連れて行かれる。
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