不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下


飯の時間はみんなが揃って食べる。


この人数がバラバラに飯を食べたら準備が大変だと、翔子からの要望だったが、きっと俺だけじゃない…。

 
全員この時間が好きだ。



……けど、賑やかなこの場には欠けているものがある。



そして、それが何かは全員がわかっている。




「…そういえば、アカリとツバサは高瀬の病院行ってきたんだろ?どうだった?」


「目ぇ覚ましたっつーから行ったらのにぜーんぜんダメ!あいつ何1つ覚えてねぇの!」



ハルキさんとツバサさんのやり取りを聞いていた俺たちも落胆した。


何か情報が掴めると思っていたのに…。




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