不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下


もう既にリンがいなくなってから数週間が経ち、焦りが出始めた頃だった。




「あーーーっ!!!」


寝転びながら本を読んでいたタカヒロが馬鹿でかい声を上げ、突如起き上がった。



「ちょ、ショ、ショウ!!これ!」


タカヒロがずいずいと本の一箇所を指差し、俺に向けてくる。



「うるせーな、何だよ…」


「リンリンの苗字って何だっけ?!」


「あーえっと、確か……」


と、思い出しながらタカヒロが指差す部分を見れば、




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《超能力者は実在するのか》

著・東雲 徹
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「これ、リンリンの親父って可能性ねぇ?!」





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