不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
よくよく考えれば、敵だった俺たちの話を聞こうとしてくれるこいつらは中々懐のでかい奴らであって…
敬意すら覚える。
案内された部屋に入ると、全員が机を囲い、ソファーに座る。
あんなこの改まった感じ…話しづらいな、そう思っていたが、
部屋のありとあらゆるところに紙やら本やらが積み重なっていて、
全て超能力についての文献か……
もうリンの事なんてどうでもいいと言われたらそれこそ記憶を消すしかないと思っていたが、その心配はないらしい。
逆に頼もしく思えた。
そして、最初に沈黙を破ってくれたのはあちら側だった。