愛する人を見つけた

「はあ。お見合いって。今時。」

竹沢君は 少し焦った顔をした後 作り笑いをした。
 

「麻衣の実家 千葉の旧家だから。親戚とか うるさいらしいの。」

私が言うと


「へえ。それで吉田は 見合いするつもりなの。」

と竹沢君は聞く。
 

「するしかないって 言っていた。いい出会いの 可能性もあるじゃない。」

作戦通り 竹沢君を刺激する。


竹沢君の表情は だんだん硬くなっていく。
 

「吉田 彼氏 いないの?」
 

「いたら お見合いする必要 ないでしょう。親に 彼を 紹介すればいいんだから。」


麻衣 大丈夫。


竹沢君は かなり動揺しているよ。



私は 心の中で思いながら 一生懸命 演技をした。



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