愛する人を見つけた

香山さんが 食事をする間 麻衣と私は ケーキを追加して 一緒に食べた。


香山さんは 相変わらず 美味しそうに食べる。

笑顔で、私と麻衣に 話しかけながら。

楽しそうに。
 

「なんか安心した。香山さんって 女性に慣れている 遊び人かと 思ったから。」

麻衣が言うと。
 
「まさか。俺 モテないって 言ったのに。」

香山さんは 優しく私を睨む。
 

「ねえ 香山さん。ユズの どんなところを 好きになったの?」

麻衣は 不躾に聞く。
 
「ユズちゃん 寂しそうだったから。こんなに綺麗な人が なんで寂しそうなのかなって。」

香山さんは 少し照れた顔で 横にいる私を見た。
 

「ユズ 控え目で あまり 自己主張しないから。我慢している所も 多いんだよね。」

麻衣に分析されて、私は
 
「そんなことないよ。」

と否定する。
 

「でも 俺といる時 すごく楽しそうに 笑ってくれて。」

と言って 香山さんは 私を見て頷く。


「もう。デレデレだなあ 二人とも。でもユズ 一途だから。安心して 香山さん。」

麻衣の言葉に 香山さんは 笑顔で頷く。
 

「ちょっと、麻衣。」

と私は 照れて麻衣に言う。
 
「大丈夫。俺も一途だから。」

と言う 香山さんの言葉が 胸に沁みて。


私は 涙汲んでしまう。
 



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