恋って西洋風グミの味？
そんなことを考えている自分がおかしくなって、クスっと笑ってしまった。

「あ！笑った！今あたしのこと笑ったでしょ！」
「いや、別に。つかさー、何でお前そんなけんか腰なわけ？」

そう言うと、神菜はもっとけんか腰になってきた。

「あたしのこと騙したからにきまってんじゃん！」

「だーかーら、騙してなかっただろ。あれはお前の勘違い。」

「ま、まぁそうなんですけど…」

「でさ。」

もうこの話はいいや、と思って話を切り替えることにした。別にもう文句もないだろう？全部わかったんだから。

「来週飲み会なんだけど、どうすんの？」

バイトの飲み会は来週まで迫っていた。山口先輩から、誰か一人頼む！と言われ、断りきれなかったが、誘えるような相手がいない場合、普通にすみませんと謝ろうと思っていた。しかしそこに誘えるような相手が偶然できたのだからラッキーだった。

まあ…山口先輩には思いっきり誤解されてるんだけど。

意外とその誤解から発展することもあるかもしれない…なんて考えてるあたり、下心があって嫌だな、俺。

「あ～最初は行く気だったんだけどさ、大槻があたしだましたりするから断ろうと思ってたんだ…どうしよっかな～。」

別に拝み倒して来てくれとかは俺の中でなしだから、誘いはしたものの、来たくなったならば来ればいいし、本当に嫌だったら来なければいいと思っていた。

「大槻は、来てほしい？」

神菜が顔を覗き込んで聞いてきた。

「は、はぁっ？！」

こういう突飛な行動が心臓に悪いんだよっ！

「ま、まぁ来たら楽しいと思うけど…や、まぁ、うん、来いよ。」

って、何俺口ごもってんだろう。照れてるのばれんじゃねーかっ！

「じゃぁ行くね。」

ニコニコと笑って神菜が答えた。

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