恋って西洋風グミの味?
でもやっぱり、素敵な人がいるかもしれない…って言うのに気付かされたのは、千鶴さすがだね。

そっかーそう言う出会いがあるかもしれないんだ。想像しなかった。

あの時は大槻と出会ったこと自体が新しい出会いだったから、ほかの出会いと言うものを想像できなかったんだな。

大槻からまた新たに広がるのか…これは大槻に感謝せねばならないかもしれない。
ましてや学校外の人なんてあたしはほぼ縁がない生活をしているのだから、これはとてもいい刺激だし、いい出会いの場かもしれない。


おっしゃ!なんか憂さ晴らしとは違う意味になって来たかもしれないけど、明日頑張ろう!

…って何を?

いや、ね、オシャレとかいろいろ。あと…トークとか?

…ってあたし何しゃべる気だ。

ああ、だめだ、とにかく明日を楽しみにしましょう。


その間も、大槻とは一日一回くらいの頻度でメールをしていた。
くだらない内容で、あたしが送ったり、向こうから送られてきたり。
でもそれだけで、教室でも特に会話があるわけでもなく、ただ淡々と過ぎていく毎日。
そんな感じだった。

だから明日は実はあたしと誰が出かけるかなんて、誰も想像がつかないだろうな。

あはは、それってなんか二人だけの秘密って感じで面白いな。

でも、考えてみれば大槻との間にはもともと秘密だらけだ。

あたしと大槻が友達になったのも内緒、実は助けてくれたことも内緒、メールアドレス知ってることも内緒、二人で喫茶プリンスに行ったことも内緒。

本当は千鶴あたりに言いたいんだけどな~…
そうだ、千鶴の言うとおり、かっこいい人とかいるのかどうか聞いてみよっかな。
だってせっかく行くんだもん、どうせだったらそう言う展開とかもいいかもしれないよ?

さっきこりごりって言ったばっかりだけど…あはは。

教室で聞くことはできないから、明日の約束の場所と時間の確認も合わせて夜電話するか。

さり気に…大槻に電話するの、はじめてなんだけど。
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