悪魔のご飯は愛情です

「さっき、私こと好きって……。あれはlikeの方ですか？パートナーってことですよね？」

テオは「違う」と否定したかった。きちんと言葉にしたかった。しかし、人は簡単には変われない。言いたい言葉はあるはずなのだが、口にできないのだ。

「ああ、もう！！」

テオは真っ赤な顔をしながらフィービーの頰を包んで唇を重ねる。フィービーにキスをするのは初めてだ。フィービーの驚いた声が間近で聞こえてくる。

「こういう好きだ。わかったか、バカ」

テオは赤い顔をしたままフィービーを見る。フィービーは「はい」と嬉しそうに言い、またテオに抱きついてきた。

いつか、好きって言えたらいいな。

そう思いながら、テオはフィービーの背中に手を回した。