悪魔のご飯は愛情です
着替え終えてから、テオはドキドキしながら使い魔のために与えた部屋に向かう。その顔は真っ赤だというのに口から出てくるのは文句だ。

「ったく!母さんの使い魔のシルキーなんて主人より早く起きて家事をササッと終わらせてたのに!!」

使い魔の寝顔を見るのが朝の楽しみの一つなのだが、素直になれないのだ。テオはドンドンと乱暴にドアをノックする。しかし、使い魔の部屋はシンと静まり返っていた。

「入るぞ」

テオがドアを開けると、淡い色のゆめかわいい部屋が現れる。使い魔が作り上げた部屋だ。シンプルな部屋が多い中、使い魔の部屋だけは異世界のように見える。

レースのついたベッドの上で、悪魔らしい黒い羽と角を生やした使い魔はクマのぬいぐるみを抱きしめて眠っていた。その姿にテオはドキッとしながらも、息を大きく吸う。

「さっさと起きろ!!この無能使い魔め!!」

大声で怒鳴り、テオは地面を揺らす魔法も使った。すると使い魔は「ひゃあ!?地震!?」と言いながら目を覚ます。そして、テオを見るなり言った。
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