イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
これでいい。
これでいいはずなのに……
「……っ……あれ……?」
意志とは裏腹に、視界がじわっと潤んでいく。
「っお、かしいな……っ……」
ごめんなさい。
ごめんなさい。
玄関先にうずくまり、こみ上げるものを堪えながら。
わたしはただ、小さく謝り続けた。
◇◇◇◇
RRR……
オフィスに音が鳴り響き、
マウスに置いた手が過剰なほどビクついた。
「お電話ありがとうございます。YKD東京本社、総務部総務課です」
キビキビと受話器を取ったのは光莉ちゃんだ。
「申し訳ございません、伊藤は本日外出しておりまして。はい、はい、……」
あぁ……違ったみたい。