イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

穿った見方だろうか。

彼女の狙いは最初から、坂田くんの前で、惨めな姿を晒すわたしを貶めて嗤うこと、だったんじゃないかっていうのは。

だって、やけに登場のタイミングがよすぎる。
もしかして、最初から坂田くんを連れてくるつもりで……。


「うちのエースを射止めた人だっていうから、どんなすごい人かと思ったら、全然大したことないんだなー。ねえ坂田さん、騙されてるんじゃないですか? 考え直した方がいいですって。こういう人、サゲマンっていうんですよ。一緒にいたら坂田さんの出世運も、この人の格好みたいに落ちるとこまで落ちちゃうかも」

きゃあいやだぁ可哀そう~って体をくねくねさせて。

その仕草はわざとらしくて、吐き気がするほどウザいけど。
フェミニンなワンピースにアースカラーのボレロを羽織ったファッションは、それなりに似合っていて、可愛い。

急に自分の汚い格好が恥ずかしくなって、きゅっとスカートを握り締めた。

坂田くんの出世運……
それを彼女に指摘されたことも、ショックだった。

そんなことわかってる、わたしが彼に相応しくないことは。
だからもう離れることにしたんだってば……

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