イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
とくんとくんとくん……
暴れ馬みたいな心臓を押さえて、こくりとナーバスな心地を飲み下した。
あぁもう、落ち着け!
意識しちゃだめ。
余計なことは、言わなくていい。
ただ帰るように言うだけ。
それだけだ。
総務の人間として、ごく当たり前のこと。
ドアの前でもう一度深呼吸して、手を伸ばす――
ガチャンッ
耳障りな機械の音が、ドアの向こうから聞こえた。
――くそっ……マジか。勘弁してくれよ。
坂田くんの声だ。
続けて、ガチャガチャって、何かを動かす……
思わずノックも忘れて、勢いよく開けちゃった。
「大丈夫っ?」