イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

「いい加減“坂田くん”はやめれば? お前も坂田美弥子になるんだぞ?」

「ん、そだね……ぁん! えと、あのっ……」

身体へ走る快感の波のせいで、頭は真っ白。
冷静に考えることなんてできやしない。

「し、し、しん……っひゃうっ……! ちょ、そんなとこ触っちゃっ!」

「ほら、早く呼べって」

甘く強請られ、じゃあいったん手を止めてほしいと涙目で訴えるんだけど、
イジワルな顔でスルーされてしまう。

えと、えと、坂田くんの名前……

しんたろう、しんたろうさん……ながっ!


「ほーら、美弥子?」

「やややっ……待っ、……ん、あっ……しし、し、しんちゃんっ! しんちゃんでいい!?」

とっさに飛び出した名前は、呼びやすさ重視。
だって、こんなに煮え立った頭で、長ったらしい名前なんか呼べないよ。

「ぷ、シンちゃん、て、オレは5歳児かよ」

「だだ、ダメっ?」

荒い息の合間に伺うと、ふわりとその瞳に笑いが滲んだ。

「……まぁいいか。お前にだけ、許してやるよ」

わたしだけ。
特別めいたその響きに、きゅんとまた胸が疼いた。

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