青の世界のあなたと、記憶をなくした私との365日の恋物語
「そんな!大事な物じゃなかったんですか!」

私の口からは、思わず非難めいた言葉がでていたが、蒼さんは
微笑みながら私に告げる。

「俺には、もう必要ないものなんだ。」

私の心は複雑な心境に戸惑っていた。

確かに蒼さんは、どこかスッキリしたようにも見えるが・・・。

そんな私の心境はお構いなしの様に蒼さんはにこやかに

「よし、じゃあ、次はランチに行こう。」

そう言って、私の手を掴んでスタスタ歩みを進める。


連れて来られたのは、海の見えるレストラン。

寄せては返す波が見える。

「ここは、パスタが美味いんだ。」

「蒼さんは、何にするんですか?」

「俺は、ボンゴレのセットかな。」

「じゃあ、私はシーフードのクリームパスタのセットで」

オーダーして暫くすると、運ばれてきたのは季節のアンティパスト。

春キャベツを使ったロールキャベツや山菜の生ハム巻き、カプレーゼ
彩り鮮やかで目にも美味しい一皿。

「綺麗で美味しいですね。
 私もこんな風にもりつけたら少しは素敵な料理に見えますかね。」

「碧の料理はいつも美味しいから、大丈夫だよ。」

「そ、そうですか?」

さり気なく私の事を誉める蒼さんに、気を抜いていた私の顔は真っ赤だ。

お世辞だと分かっていても嬉しい。

でも、もう蒼さんに料理を作ることは出来なくなるのか・・・。

現実を思い出し、私の気分は下降していった。








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