宇佐美くんの口封じ







「…保健室連れてくんで後ろ乗ってください」

「いっ、いい!いいよ!私、歩ける…」

「バカですか?見るからに痛そうだし。…俺に触られるの嫌とかなら…、すいません、我慢してください」

「っ、」

「……早く、乗って」



そう言った宇佐美くんが小さくため息をつく。



…それはなんのため息だろう。



呆れてる?

こいつまた怪我したのかよダルー…って思ってる?


……それとも、





「…ほっとけません、こんなの見たら」






……心配、してくれてるの?




「…うん、」

「……」

「……ありがとう宇佐美くん」

「…いーえ」





制服越しに伝わる宇佐美くんの体温だけで、泣いてしまいそうになる。





< 155 / 234 >

この作品をシェア

pagetop