宇佐美くんの口封じ





少しだけ開けた扉の向こう。

そこには、同じバンドメンバーのサラと、“みんなの宇佐美くん”が抱き合ってキスをしている姿があった。





………な、なんだ、今のは。

サラ…?彼氏いるんじゃなかったっけ、あの子。
それでいて宇佐美くん…?




動揺してドアを閉めることも声を発することもできない私。
私がいることに気づかないままの2人の行為はどんどんエスカレートしていく。




「…宇佐美くん、あんまり焦らさないで…」

「欲しがりだねサラ先輩は」

「もう、早くきもちよくして?」







まずい、まずい、まずい。



一刻も早くここを去らなくては。
見てはいけないものを見てしまった。


…しかもよりによって同じバンドメンバーなんて。
…見ていたのがバレたら、今後どうやって接していいかわからない。




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