それからの日々
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「……智史くん、今になってなんで……」

洋史も、息子とは別れて以来、会ってなかったはずだ。

「さぁ……なんでやろな。
あいつも仕事の合間にかけてきたみたいで、詳しいことは会ったときにって言うて、とりあえず予定だけ合わせたら、さっさと切りよったから」

そう言って、マグカップのカフェオレを一口含む。

「……いつの間にか、えらい低い声になっててな」

洋史が目尻のシワを深くさせて、苦笑する。

「もう、三十五になるねんから、あたりまえやねんけど……結婚して、子どももおるかもしれへんな」

その歳の頃には、みとりも洋史にも、すでにそれぞれの子どもが生まれていた。

あれから、ずいぶん年月が流れた。
今会っても、子どもの頃の面影はほとんどないに違いない。

なのに、みどりは思うのだ。

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